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重症喘息の患者では、慢性的な炎症を繰り返すことにより、気道粘膜の線維化や平滑筋の肥厚、粘膜下腺の過形成などが起こり、気道が狭窄したまま元に戻らなくなるリモデリングの状態を呈している人が多くみられます。リモデリングが進むと、小さな発作でもすぐに呼吸が困難になり、吸入ステロイド薬などの効果も得られにくくなる例が少なくありません。
一部のリモデリングは不可逆的で治療が非常に困難と考えられています。リモデリングが進展する機序を解明し、どのように治療につなげることができるかについて世界的に研究が進められています。
ここで注目されているのが、T細胞の1つであるTh17細胞をターゲットにしたリモデリングの進展予防薬です。
Th17細胞は白血球の一種であるヘルパーT細胞(Th細胞)のサブセットの一つであり、サイトカインであるインターロイキン17(IL-17)を産生する能力を有しており、自己免疫疾患の病態形成に密接に関与していると考えられています。
喘息ではT細胞の分化がTh2に偏っていると考えられていますが、近年、喘息の悪化にTh2細胞だけでなく、Th17細胞とIL-17が関係している可能性が明らかになってきました。最近になってTh17細胞はリモデリングを進展させることも明らかになり、重症患者ほど血清中のIL-17が高値であることも確認されています。
Th17は乾癬や関節リウマチ、炎症性腸疾患などの自己免疫疾患を悪化させる因子であることが分かっており、複数の製薬企業がIL-17を標的とする抗体医薬を開発しています。現在、乾癬や関節リウマチなどを対象に治験が進行中で、今後、喘息への効果についても、研究が進められていくと考えられます。
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